2013年10月30日

ルーリード幻想

ミルキーウェイ連載「アラスカの寒さ・・」番外編 文・リチャード・ホロウ

まったくくそ暑い夏のシャツといえば
何日も着ているルーリードTシャツだった。
高校生の頃は学らんの下も、バンドの時も
このルーリードTシャツ。アイドルだった。
厨房時に、それまで夢中であったパンクロックよりも
Bigbrother の部屋でこっそりVelvet のサードを初めて聴いてショックだった。
僕の中のロックンロールは明らかにこの出会いにより決別した。
berlin pale blue eyes coney island baby・・・・・
berlinはほんとよく聴いたな、なぜって?
何もしたくないからだよ、僕は心底そう考え相当な時間を費やした。
それから21の時初めてマンハッタン旅行。coney islandの桟橋、そしてブルックリン橋を渡って
サンセットと夜のニューヨーク、高揚した僕は夜中のストリートをひとり歩き、
その頃アメリカツアーに来ていたteenagefunclubを見るためnightclubへ行った。to to do too~
僕はとにかく何もしたくなかった。
おそらく生きてる節が見あたらない様子だったのか、友人からよく言われたことがある。
ルーリードのようにジャンキーではないかと。人生暗そうだとか。全くNOだ。
でもルーリードに魅せられていた僕はいつも受け身であった。

僕は悲惨な目にあった。
若いときは誰でもある話し。
ののしられ馬鹿にされ叱咤され、
でも僕はルーリードのようなジャンキーではない。
ただ何もしたくなかった。それは僕のdarksideに幾度となく
頭から離れないsad songがきこえていたからだ。

今となっては遠い昔の話、
でもあれからルーリードを聴くことは
ほとんどない。僕だって変わるさ。
あの時僕は暗い人間ではなかった。
思春期とはそういうもの。
アルバムberlinを聴いた人ならわかってくれるはず。

偶然なのか最近ベルリンを手にとって
歌詞カードに目をとおしていた。亡くなる前日の日だ。
今回の事は僕にとってどうでもいいこと。
むしろファンには悪いが早めに引退してもらいたかった。
だってberlinを好きな人ならわかってくれるはず。

リチャード・ホロウ




Posted by neoplecomin at 15:45│Comments(0)R.I.P
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